第二章

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「それゴミ箱から拾った物だろ、そんな物どうするんだ?」 彼はここに何の目的で来たんだろうか? コーヒーを飲むわけでもなく、自販機で飲み物を買うわけでもなく、ただ私に話しかけてくる。 知り合いでもない私に話しかけてくるぐらいだから、彼はよほど暇なのか? 「どうもしません。分別して捨てるだけです」 そんなことを思いながらも、私は彼の質問に答える。 「分別って…そんなのは清掃員の仕事だろ。掃除やゴミ捨てなどの仕事をしてもらう為に会社は清掃員に金を払ってるんだから」 そうかもしれない。 でも… "時は金なり” 「分別するという無駄な時間をなくす為に、それぞれ専用のゴミ箱が設置されてるんです。にもかかわらす適当にゴミを捨てる横着な社員がいるせいで、清掃員はゴミの分別をするという無駄な時間を費やす羽目に、だから私が!」 あっ… 熱く語ってしまった。
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