第二章

9/11
前へ
/1104ページ
次へ
「どう?当たってるだろ」 「あっ…はい」 過去に何度か熱く語ったことがあるけれど、そのたびに(なに言ってんだこいつ)って目で見られてきた。 だけど、私の言わんとすることを初めて解ってくれた人がここに… これは、ちょっとした驚きであり、ちょっとした感動かも。 「当たりついでにもう一つ。君は経理課所属の片桐真奈。どう?これも当たってるだろ」 そう言うと、藤崎雨が笑みを浮かべた。 「………」 なるほど… この微笑みが一瞬で女子社員の心を鷲掴みにするという噂の微笑えみか… って、感心してる場合じゃない。 「どうして私の名前を知ってるんですか?」 藤崎雨と話をしたのは今日が初めてなのにどうして私のことを… 「それは、飲み会の席で高倉部長が君の話をよくするんだよ、それで君のことを…」
/1104ページ

最初のコメントを投稿しよう!

13455人が本棚に入れています
本棚に追加