第三章

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世の中は、やはりそんなに甘くなかった。 藤崎雨の住むマンションは、築三年というまだ新しいマンション。 そのマンションの505号室が、彼の部屋。 土曜日の朝八時。 私は、彼の部屋の呼び鈴を押す。 呼び鈴を押してから、数秒。 (ガチャ) ドアが開いた。 その開いたドアの隙間から、フワッとシャンプーのいい香りが流れ出し、私の嗅覚を刺激。 そして、 「あっ…あのっ…」 私の目の前に現れた藤崎雨の恰好は、上半身裸で腰にはバスタオル。 髪も体も濡れていて、なんとも艶めかしい。 そんな彼の姿は、私の視覚を刺激し、私の心拍数を上昇させる。
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