第三章

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「あぁ服ね……でもなに?真奈ちゃんは裸の俺に襲われると思って心配してるとか?」 襲われるって… 誰が?誰に? 思ってもいない言葉に、私の思考回路が混線する。 「心配しなくても、俺は真奈ちゃんみたいな子には手を出さないから、安心していいよ」 あぁ… そういう意味… そこまで念を押さなくても私は… 「そういう心配はしてません。藤崎さんは、綺麗な人しか相手にしないってきいてますし、それに私はそこまで自惚れが強い女じゃないので…」 相手にされるなどという、愚かな考えはこれっぽっちも持ってませんから。 「自惚れが強い女って…フッ…なかなか面白いこと言うね、君は…」 面白いことなど言ったつもりはない。 だけど藤崎雨には何かが面白かったみたいで、彼の口元が笑っている。
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