第一章

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片桐真奈(カタギリマナ)二十四歳。 某国立大学を卒業と共に、私は製薬会社に就職。 経理課に配属され、今年で二年目。 今は、お昼の休憩時間。 「佐藤君。昨日のお弁当の代金、まだもらってませんけど」 お弁当を彼に渡しながら、私はお金を請求する。 「あっ、ごめん。忘れてた」 同じ経理課で、同期の佐藤孝君。 その彼からお金をもらい、私はお弁当を作っている。 だけどお弁当を作っているのは、彼だけじゃない。 私のお弁当が食べたいという社員には、お金をもらい手作りのお弁当を作っている。 「それじゃ、昨日の弁当代と今日の弁当代合わせて、はい千円」 佐藤君は、財布からお金を取り出し私に手渡す。 「確かに、受け取りました。でっ明日のお弁当はどうしますか?」 「明日も頼むよ、片桐さん」 「解りました。それじゃ明日も作って持ってきますね」 一人のお弁当代から、儲けは二百円。 ということは… お願いされたのが五人だから、明日の儲けは、千円。 よし! 心の中で、私はガッツポーズ。
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