第一章

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その藤崎雨の話で、女子トークは今日も盛り上がる。 「知ってる知ってる。表通りで堂々と腕組んで歩いてたって話でしょ」 「あの二人、付き合ってんのかな?」 「いやそれはないでしょ。だって藤崎さん彼女作らないって公言してるし」 「そうそう、結婚する気もないとか、縛られるのは嫌だとかって、だから付き合ってるってことはないんじゃないの」 「そっか…」 「あっでもあの二人って…やっぱりやっちゃってるのかな?」 「んーそりゃ表通りを堂々と腕組んで歩いてるぐらいだから、してるんじゃないの」 「だよね…」 その言葉の後に、しばしの沈黙が… 「「ハァ…」」 そして女子達の深い溜息。 「いいなぁ…可愛い人は…」 「だよね」 「噂なんだけど、藤崎さん、あっちの方も相当上手いらしいよ」 「そうなんだ…」 またまた沈黙が続く。 そしてまたまた女子達の 「「ハァ…」」 深い溜息が聞こえてきた。
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