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小さい頃、家に帰るのが怖くて、いつも学校が終わってから近所の公園で過ごしていた。
公園で遊んでいた子供達は日が暮れると共に公園から去って行く。
そして誰も居なくなった真っ暗闇の中、ベンチに座り暗い空にポツリと浮かぶ白い月をぼんやり眺めていた。
帰りたくない。
でも何日も帰らなかったら、余計に叱られるかもしれない。
殴られて蹴られて、そして……。
逃げ場の無い現状に嘆きながらも、俺には何も出来なかった。
ただ、ぼんやり月を眺めて見えない涙を流す事しか。
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