第十五章

23/30
前へ
/467ページ
次へ
全ての問いを擲ってでも、私は老婆の背後に浮かび上がる青白い肌の男が怖かった。 見た瞬間からガタガタと全身が震えてる。 なんて言うんだっけ…こういうの。 私の五感があの優雅に笑む男は危険だと知らせてくる。 悪魔みたいだ。 黒い翼が彼には良く似合うだろう………。 彼は笑ってるのに、話し方も優雅で穏やかだ、なのにそれら全てが恐ろしくてたまらないのだ。 一字一句、脳に恐怖を植え込まれていく。 彼が闇の適合者? 老婆が知る限りで闇を適合して唯一まともだった人? あれが………… 人間だったの?
/467ページ

最初のコメントを投稿しよう!

99人が本棚に入れています
本棚に追加