第一章

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プシューーーーーーー そんな音をたてて開く扉。 慌てて私は電車からホームへと飛び出した。 降りた瞬間、その場で辺りを見渡し…… 首を傾げる。 ド田舎?! そんな雰囲気がぷんぷんで、あろう事かまさかの無人駅。 これじゃあ道を聞こうにも聞けない。 しかも乗っていた電車が最終である。 此処から更に電車に乗ったところで家から遠ざかるばかりだし、場所によっては明日の仕事に差し支える。 再び乗ろうとしたが、思い止まって踵を返した。 仕方ない……………。 小さな無人の改札口に向かいながら、私は鞄から財布を取り出して中身を確認した。
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