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「----………あの人が何者かはよく知りませんが、町の噂では時々、旧・東京の戦士が希望町に現れると………。もしかしたら、彼女がそうかもしれません。」
「旧・東京の戦士?」
「………ちなつ、地理も勉強して下さい。かつて日本の大都市だった場所です。最も、終末の日以前は一番早く怪物の襲来があり、今でもかなりの数のナイトメアが蔓延り、超危険区域です。」
「へぇ~………。でも、そんな所から人が来るかな?」
「…………あくまで噂です。悪い噂ばかりですが。」
ガタガタと荷馬車は揺れる。
それを聞くとシルキーは、少し食いついた。
「どんなの?」
「風のように現れては悪夢を追い払う仮面のライダー。そのじつ、その仮面下は淫乱の美女。通称は淫逸の飛縁魔(ひのえんま)」
「え?………な、なにそれ」
隣国が難しい単語を並べたので、急に混乱し始めるシルキー。
それを見てくれ隣国は思わず、ため息。
「はぁ………。まずは地理より国語ですね」
「えへへ。」
「………何も褒めてませんよ。簡単に言えば、仮面をかぶった強い人ですが、とてもエッチぃ人なので気をつけなさいということです。」
(飛縁魔については、説明はやめますか………。ちなつにはまだ早いです。彼女ももう18ですが…………)
飛縁魔とは丙馬(ひのえうま)に生まれた女性の妖怪の事だ。この時に生まれた女性は妖艶で、男を必ず堕落させ、家に災いをもたらす飛縁魔(ひのえんま)になるとされた………。
「仮面かぁ…………。新九朗くんに似てるかもね!」
シルキーが話をふっても、まだ少し呆けたままの新九朗。
「…………スケベな所は似てるかもしれません。…………聞いていますか、新九朗!!」
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