第2章

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ルイ「ワインだね。おねぇちゃんは、これと食べ物を交換してもらったりしてるよ」 テオ「そうなんだ」 ロナ「そこに小さな部屋があるでしょ?」 テオ「うん」 ロナ「病気の人とかが、たまに来るのよ」 テオ「病気?」 ルイ「そう、差別されたりするような、ね」 テオ「そんな人の面倒も見てるんだ」 ロナ「うーんとね、そこまでじゃないわ、何も出来ないもの」 ウルフリック「注射とかするときに、集まったりするな?」 テオ「注射?集まる?」 ロナ「ここって、小さな町でしょ?病院も大きなのは無いの、だから発病こそしてないけれどって人に、薬を打ちに来る先生も居るの」 ルイ 「入院できる数も限られているからね、発病と発症は違うみたいだけれど、ぼくも詳しくは無いからよくわからないけど。  発症したらマズいけれど、そうでないならって人がくるね」 テオ「そうなんだ」 ロナ「ウルは注射、大嫌いだものね?」 ウルフリック「うっ、注射は、嫌いだ!」 テオ「そういえば、どこにも時計とかないんだね」 ロナ「そうね、あと電話とかも無いのよね」 テオ「不便じゃない?」 ルイ「特にそう感じたことは無いかな」 テオ「そうなんだ」 ウルフリック「家の中はこんなもんかな?あとは・・・」 シーリア「おそとで、ぶどう、つくっちぇる」 ルイ「そうだね、テオは夜に来たんでしょ?」 テオ「うん」 ロナ「それならちゃんと見れてないでしょ?いきましょ!」 ロゼット そして当日、時間は昼過ぎ。 小さな世界についた私は、早速、もってきたビデオカメラを片手に撮影を開始した。 ロゼット「ここが小さな世界といわれる施設です。生活に困った人の相談などをしているそうです」 ロゼット 「建物の色使いは白くて明るい感じですね。中に入ってみましょう、中は広くて、テーブルなどが置いてありますね、フロア全体が談話室の様になっているのでしょうか?」 ロゼット「あそこの人達は、利用者さんでしょうか?ちょっと話を聞いてみたいと思います!・・・すいませ?ん!インタビューさせていただいてもよろしいですか?」 ロゼット 話を聞いてみると、みんな落ちつた感じの人が多く、それでも中には明るい感じの人も居て、傍目には、あまり困っているようには見えなかった。 でも、話を聞いてみると、家庭環境に問題がある人も多く、同情してしまうこともあった。
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