第2章

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ジェシー「また来たの?あんた」 アンナ「うん・・・ね、名前、教えてよ」 ジェシー「・・・なんで?」 アンナ「わ、わたしは教えたし、だからっ・・・」 ジェシー「教えてなんて、頼んでないけど?」 アンナ「そ、そうだけど、さ・・・」 ジェシー「・・・・・・」 アンナ「・・・・・・」 ジェシー「はぁ・・・ジェシー、よ」 アンナ「!ジェ、シー・・・ジェシーだね!ありがとう」 ジェシー「ほら、お友達、呼んでるわよ?もう行ったら?」 アンナ「う、うん!・・・また、また来るから!!」 ジェシー「あんなに顔、輝かせちゃって、変な娘」 ロゼット「な、なんだか、甘酸っぱい、ですね!」 ジェシー「そうね、若かったものね」 アンナ「はは、そうだね。それから色々話したりして・・・」 ジェシー「お互いの家族のこととかね」 アンナ「そうだね、私の家庭も、ジェシーの家庭も、あんまり良くはなかったんだ」 ロゼット「そう、なんですか?」 ジェシー「親とは殆ど話さなかったわね」 アンナ「わたしも、そんな感じだったな・・・なんとなく、距離を置かれているっていうか・・・」 ジェシー「私の家庭も、冷め切っていたものね・・・」 ロゼット「なんだか、寂しい、ですね・・・」 アンナ「ロゼットさんの家は大丈夫?」 ロゼット「私の家庭は、そんなことはなかったです、みんな優しくて・・・」 ジェシー「円満な家庭を持ってるのは幸せなことよ」 ロゼット「そう、なんですよね・・・当たり前だと思っていたけど、そんなことない人もいるんだって知りました」 アンナ「そうだね、けど、ロゼットの家庭は良くて安心した、かな」 ロゼット「ごめんなさい、その・・・」 ジェシー「謝る事はないと思うけど?」 アンナ「そうだよ。あっ、それで、話を戻すけど、そうやってジェシーと話すようになって」 ジェシー「話をするうちに、アンナが連れて行きたい所があるって言ったのよ」 アンナ「そうそう、それで、景色の綺麗なとこに連れて行ったんだ」 ジェシー「綺麗・・・」 アンナ「ジェシーと見たかったんだ・・・この景色」 ジェシー「普通、こういうところって、男の人と来るものじゃないかしら?」 アンナ「・・・わたし、レズビアン・・・なんだ」 ジェシー「そう」 アンナ「ジェシーのこと、好き、なんだ・・・。おかしい、よね」 ジェシー「・・・アンナ、もっとこっち来て」
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