1人が本棚に入れています
本棚に追加
マリー「あなたを置いて何処かにいってしまったの?・・・そうじゃなさそうね」
彼 「あの世さ、どっかに行ったといっても間違いじゃねーな。まぁ、性病をうつされたりとか、そんなことが原因なんだろうな」
マリー「そう・・・それからはどうしてたの?」
彼 「働くにしても前科もちじゃな、なかなかなくてよ、あっても続かなかった。で、盗みをしてまたぶち込まれて・・・そんなのの繰り返しさ」
彼 「映画みたいな話だろ?」
マリー「ええ、そうね。でも、現実よ」
彼 「信じるのか?嘘かもしれないぜ?」
マリー「そう?だとしたら良い役者になれるわよ」
彼 「ちっ、あのガキの母親ってのも頷けるぜ」
マリー「あなたも私の息子よ」
彼 「あん?」
マリー「あなたが、許してくれれば、そうなれるわ」
彼 「ここの施設に入れってことか?」
マリー「ええ、勿論、強制なんてしない」
彼 「強制はしない、ね・・・」
マリー「それと、施設じゃなくて、家だって思ってくれた方がいいわね、周りも家族だと思ってくれれば、もしくは、同じような傷をもった、仲間と思ってもいいわね」
彼 「馴れ合いはごめんだ」
マリー「なんだったら、利用するだけした後に、いつでも出て行ってもいいわ」
彼 「騙されて、うまい様に使われるぜ?」
マリー「そんな人もいたけど、それでもいいのよ」
彼 「・・・お人好し集団か・・・」
マリー「それでもいいのよ、そうそう、あなたの名前は?」
彼 「ああ・・・」
マリー「言いたくないかしら?」
彼 「ふぅ、俺の名前は・・・」
マリー「それがあなたの名前なのね」
彼 「・・・まぁ、な・・・だけどよ、あまり名前で呼ばれるのは好きじゃねーんだ・・・」
マリー「そうなの、わかったわ」
彼「あぁ、悪いな」
マリー「いいのよ、それで、どう?・・・あら、電話だわ」
彼 「すこし、考えさせてくれ」
マリー「ええ、急がなくてもいいからね」
ロゼット
最近名前を聞くようになった小さな世界という施設。
少し興味がわいたので、カメラに収めてインタビューしてもいいか聞いてみることにした。
ロゼット「施設の代表の人は、マリーさん、、か・・・。よしっ!」
ロゼット「あの、ロゼットという者なのですが、小さな世界の番号であってますか?」
ロゼット
最初のコメントを投稿しよう!