第2章

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マリー「あなたを置いて何処かにいってしまったの?・・・そうじゃなさそうね」 彼 「あの世さ、どっかに行ったといっても間違いじゃねーな。まぁ、性病をうつされたりとか、そんなことが原因なんだろうな」 マリー「そう・・・それからはどうしてたの?」 彼 「働くにしても前科もちじゃな、なかなかなくてよ、あっても続かなかった。で、盗みをしてまたぶち込まれて・・・そんなのの繰り返しさ」 彼 「映画みたいな話だろ?」 マリー「ええ、そうね。でも、現実よ」 彼 「信じるのか?嘘かもしれないぜ?」 マリー「そう?だとしたら良い役者になれるわよ」 彼 「ちっ、あのガキの母親ってのも頷けるぜ」 マリー「あなたも私の息子よ」 彼 「あん?」 マリー「あなたが、許してくれれば、そうなれるわ」 彼 「ここの施設に入れってことか?」 マリー「ええ、勿論、強制なんてしない」 彼 「強制はしない、ね・・・」 マリー「それと、施設じゃなくて、家だって思ってくれた方がいいわね、周りも家族だと思ってくれれば、もしくは、同じような傷をもった、仲間と思ってもいいわね」 彼 「馴れ合いはごめんだ」 マリー「なんだったら、利用するだけした後に、いつでも出て行ってもいいわ」 彼 「騙されて、うまい様に使われるぜ?」 マリー「そんな人もいたけど、それでもいいのよ」 彼 「・・・お人好し集団か・・・」 マリー「それでもいいのよ、そうそう、あなたの名前は?」 彼 「ああ・・・」 マリー「言いたくないかしら?」 彼 「ふぅ、俺の名前は・・・」 マリー「それがあなたの名前なのね」 彼 「・・・まぁ、な・・・だけどよ、あまり名前で呼ばれるのは好きじゃねーんだ・・・」 マリー「そうなの、わかったわ」 彼「あぁ、悪いな」 マリー「いいのよ、それで、どう?・・・あら、電話だわ」 彼 「すこし、考えさせてくれ」 マリー「ええ、急がなくてもいいからね」 ロゼット 最近名前を聞くようになった小さな世界という施設。 少し興味がわいたので、カメラに収めてインタビューしてもいいか聞いてみることにした。 ロゼット「施設の代表の人は、マリーさん、、か・・・。よしっ!」 ロゼット「あの、ロゼットという者なのですが、小さな世界の番号であってますか?」 ロゼット
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