第1章

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そういう、拷問と延命のスペシャリストが、いるのだと聞く。 王龍は七竜会の結束を強化する為に、周龍を公開拷問にかけるべく、 周龍の身柄をわざわざ一億で買った事になる。いろんな戦場を見てきた平井だったが、流石に、周龍には少し同情する。 金も受け取った事だし、この場で、ひと思いに殺してやろうかな・・・とも考えた。ここは実は、まだ周龍のマンションなのだ。 他に移すのも面倒なので、周龍に、ここから王龍に電話をかけさせたのだ。 喚きちらしながら、平井を罵倒し続ける周龍を、腕組しながら見つめて考え込んでいた平井だったが 「よし!」と、とうとう心を決めた様だ。 「周龍くん。君は、今までさんざん、趣味で人を拷問して殺してきただろう? 今この場で楽に死なせてやりたい所だが、ここはやはり、自分のしでかした事に、責任を取るべきだと、 僕ちんは思うわけだよ、周龍くん」 そう言って周龍の頭をポンポンと軽く叩いた。 まるで小学生に言い含める様に。 周龍は目が点になったまま鼻水がつつーっと流れてくるのを啜りもしない。 平井は、そのまま鼻歌まじりに口笛を吹きながら、周龍のマンションを後にしたのだった。
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