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奏曲と会えないまま、約1週間が過ぎて…
今日はクリスマスイヴ。
当然仕事は忙しく、それに没頭したまま今日が終わればいいと思ってたのに…
こんな日に限って早番。
煌びやかなイルミネーションに包まれた、
カップルだらけのモール内を…
帰路に向けて通過するのも嫌になる。
この中に、奏曲とあの綺麗なコもいるのかな…って。
「っっ…!」
胸がえぐられるよう…
ねぇ、奏曲…、会いたいよ…
もう、嫌んなるくらい会いたいよ!
この1週間、それしかない。
たった1週間なのに、狂いそうだよ…
涙目で、光溢れるクリスマスツリーを見上げた…
途端!
ケータイの着信バイブに、心臓がビクついた。
違うとわかってても、つい期待してしまって…
画面を見た瞬間。
鼓動が火花を散らしたように身体中をほとばしる。
すぐさま出たい気持ちと、終わりを迎えそうな恐怖に…
指が震える。
だけど逃したくなくて!
なんかもう半泣き状態で、応答ボタンをタップした。
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