1.出会いは睦月、実りの宴

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そうして珠架はちらりと燈羅に視線を投げる。 「先程はうちの者が失礼した。主思いが過ぎることがたまにあるが根はいい奴だ。同じく主を想う心に免じて許してやってはくれないか」 そう問われ珠架を見ると「ね、許してあげよう?」と言うようにこちらを見上げていた。 「わかりました。今回はこの心に免じて許してあげます」 そういうと沙紀は、踏みつけていた足をどけ犀都の頭の前でしゃがんだ。 「主たちとこの心に免じて許してやる。顔を上げよ」 「……はい」 言われるがまま顔を上げると、白銀の長い髪をした女が手を差し伸べていた。 「すまない、感謝する」 その手を取ると、沙紀と呼ばれた女はフンっと鼻を鳴らした。
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