0人が本棚に入れています
本棚に追加
付き人として威厳たっぷりに告げた犀都だったが、興味が湧いたのか得体の知れないソレに指を伸ばす燈羅に気付き、慌てて制する。
「な、なんですかその目は……」
その行動に燈羅は少しムッとしたようだった。
「のぅ、我が怖いのか?」
犀都の反応を見ていたソレは不思議そうに首を傾げた。
「な、私がちっぽけなお前如きを恐れているとでも!」
「安心しろ、我は怪しい者ではないぞ」
「いや、十分怪しい……って、ちょっと、何してるんですか燈羅様!」
見るといつの間にやら燈羅は人差し指でソレの頭を撫でていた。
そしてソレも気持ち良さそうに撫でられている。
「先程から煩いぞ犀都。うちの者が無礼なことを言ってすまない。だが悪気は無いのだ。どうか許してやってくれ」
「燈羅様!?」
「良い良い。我もまだちゃんと名乗っていなかったし」
何やら会話を続ける二人についていけない。
最初のコメントを投稿しよう!