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燈羅の反応に困惑していると。
「犀都、この者は小さいがれっきとした神だ」
「……えっ」
驚きのあまり声を出せずにいると、「その通り!」とでも言わんばかりにソレは立ち上がった。
「いかにも。我はこの地の守り神。名は珠架と申す。最近生まれたばかりで小さく弱いが、これでも一応神じゃ」
ほれ見ろ、と言うように視線を送ってくる燈羅を見て、サーっと顔が青ざめる。
(えっ、これ、私まずくね?
小さいとはいえ立派な神に対してお前だのちっぽけだのどう考えても無礼極まりない発言しかしてないよ。
うわ、もしかして祟られちゃったりする?)
一瞬パニックに陥ったあと、犀都は勢い良く地面に伏した。
驚き、目をパチクリさせている珠架に頭を下げる。
「貴女様が尊き神だとは存じ上げず、数々の無礼極まりない発言に態度に……。今更謝っても遅いとは思いますが、どうか、どうか御慈悲を!」
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