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あたしが蒼くんと
桜の花びらに見入ってると
蒼くんが微笑みながら
口を開いた。
「唯羽ちゃん、大丈夫。」
ただその一言だけで
あたしはまた涙が溢れてきた。
子供心に我慢ばかりしてた。
やっとわかってくれる人が
現れたんだと思った。
「う。…っ。わああああ。」
張っていた糸が切れたかのように
あたしは泣き出した。
蒼くんがギョッとしたような顔をして
あたふたしている。
「ゆ…唯羽…ちゃ。っ…グスッ」
蒼くんもあたしを見て
影響されたのか泣き出した。
その日少し暗がりになるまで
あたしと蒼くんは
互いに抱きしめあって
大泣きした。
すごく、スッキリした。
蒼といる時間は
本当に心地よかった。
ねぇ…蒼。
蒼はあたしのこと
どう思っていたのかな?
あたしは蒼が好き。
今でも好き。
蒼…会いたい。
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