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＊幼少期-蒼side-＊

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女の子は苦手だ。
すぐ泣くし、ずるい。
言葉もキツいし、わがまま。
僕はきっと女の子なんか

…好きにならない。

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幼稚園の入園式で出会った、
栗色のふわ髪の女の子。
その子が唯羽だった。

いつもしたばっか見て
この子変な子だなと思ったのが
第一印象だった。

｢な、なに｣

話しかけても無視されるし
ぶっきらぼうだし。
本当に女の子？ってくらい
愛想のかけらもない子だった。

でも、唯羽は桜が好きみたいで
桜にはいち早く反応してくれる。

母さんからもらった
桜の栞をあげた時も
すごく喜んでくれた。

…なんだ。
可愛いところもあるんだ。

そう感じた瞬間だった。