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____春。
桜並木がところどころ見え始める季節。
あたしは桜が大好き。
春が大好き。
あなたに初めて出会った季節だから。
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「唯羽(ゆう)。早く準備しなさいよー!入園式に間に合わなくなるわ!」
「いきたくないよぉー。」
八女 唯羽。5歳。
パパとママは海外で働いてる。
だから九州のばあちゃんのところに預けられたんだ。
引っ越してきて幼稚園の入園式に行くところだった。
「葵弥(あや)。唯羽のことほったらかしにしてるからそんなこといわれるんよ?もうすこし構ってあげなさいよ。」
「母さん、しょうがないでしょ?仕事なの。真咲(まさき)の秘書だからついていくしかないのよ。それに!こうしてたまに会う方が唯羽と音斗(おと)の成長が見れるからいいわよ。…唯羽!早くしなさい!」
ママはなにもわかってない!
周りの子たちはみんなパパとママがいるし、ばあちゃんじゃないもん!
たまにこうして帰ってくるママをいじめるのがあたしは好き。
だって…構ってもらえるから。
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