*幼少期-唯羽side-*

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「凛!茉姫(まき)と架純(かすみ)は元気?」 「元気よ!茉姫と架純も同い年の子がいてね、今日入園式にくるわ!あ、この子はあたしの長男坊の蒼っていうの!よろしくね。」 蒼くんっていうんだ。 すごい名前だなぁ。 「そうなの?!あ、この子は唯羽っていうの!こちらこそよろしくね。」 蒼くんはあたしを見て地面に視線を送る。 …人見知り? っていうあたしも気恥ずかしくて目をそらしてる。 「蒼は人見知りがすごいのよー! 蒼!よかったね!唯羽ちゃんが一人目のお友達だよ!」 「あー。うん。」 「確かにおとなしい子ね!唯羽!蒼くんと仲良くするのよ。」 「うん。」 子供二人の反応に戸惑う両ともに親。 背中を押されて前に出された。 「「ほら!よろしくっていいなさい!」」 二人とも顔をピンクに染めながら一言。 「「よろしくね。」」 蒼と初めて交わした言葉。 あたしはずっと覚えてる。 初恋…だったと思う。 この時からあたしは蒼ばかりだった。
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