Monologue

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俺が新と信のことを知ってて、面識があることを告げるべきか? 隠しておくことでもないし、写真を見てしまった以上黙ったままでいるのも不自然だろう。 それなら解った時点ですぐに言うべきだったのかも知れないが、なんせタイミングが悪かった。 蘭さんの独白を、聞いてやることが最優先だったから。 いままで誰にも言えなかった、辛かった胸の内を語ってくれた。 イチにぃや修にも言えなかったという心の闇を……。 もうそんな辛い思いを1人で抱え込まなくていい。 俺の前では無理したり強がったりするな、蘭さん。 俺が全部受け止めてやるから、全部俺にぶちまけろ。 ……その代わり、俺以外の男には無防備な姿をさらさないでくれ。 イチにぃや修はもちろんだけど、同じ会社の同僚(例えば迫田)とか。 俺が最も危険な男だと警戒しているのが、龍崎貴浩。 『RYUZAKI工房』とは繋がりがあるし、俺と蘭さんが担当だから関わらない訳にはいかないから……。
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