第十三章 陰影の獅子王子

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 ダライアスはオンガルリを制し。王都ルカベストにて、勝利の報告の使者を送り。また父であるクゼラクセラ大王からの指示を待った。  その間、のんびり休んでいたわけではない。  まずルカベストでしたことは、ドラヴリフトら陰謀によって死した勇士らの葬儀を執り行うことであった。  その費用には帰順したオンガルリの貴族の貢ぎ物を当てた。 「我らの金でドラヴリフトを弔うのか……」  貴族たちは唖然とする。  ダライアスがルカベスト入りするやすぐさま謁見をもとめ、高価な貢ぎ物も差し出したわけだが。まさかそれを全てドラヴリフトらの葬儀費用に当てようとは。  葬儀は国葬と言ってもよいくらいの規模であった。
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