第3章

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それからまた1年がたった。 多分もうこの世界の一般的なことは頭に入ったと思う。 勉強のことも。 ただ常識的なことは不安だけどな。 お金とか。 そこら辺はなんとかするか。 あとちょっと体も成長した気がする。 目線も高くなったし、筋肉もついてきた。 今なら前世でできなかった、アクロバティックな動きもできる。 髪ものびてきたんだよなー 肩につく位。 どーしよっかな。 勝手に切ったり、結んだりしたら怪しまれるよな… メイドに頼んで切らせるか? いや、駄目だ。あいつらは俺を毛嫌いしてるからな。 紐でももらって結ぶか。それくらいなら大丈夫だろう。 じゃあ、来た時にでも頼もうか。 それまで筋トレと魔力コントロールでもやってるか。 ―――――――― コツコツコツ メイドが来たようだ。 ガチャ 「失礼します、お食事をお持ちしました」 そう言ってメイドは持ってきたご飯を机に並べた。 「食べ終わったらいつも通りドアの前に食器を置いといて下さい。 それでは失礼しました。」 と部屋から出るとき、俺は用事があったのを思い出した。 『少しまってくれないか?頼みたいことがあるんだ』 メイドは嫌そうな顔を隠そうとしないで、振り向いた。 それに腹がたったが、俺は顔にださず用件を伝えた。 『髪が伸びたから、結ぶ紐が欲しい』 メイドは了承の言葉をいいでていった。 バタンッ はぁ、ほんとにメイドは… あんな態度で金をもらってんのか。 まぁ、俺限定だと思うけど。 それでもあれはないだろ… 給料泥棒め 今日はこれくらいにしてもう寝るか。 最後にきれいに輝く夜空をみた…
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