第1章

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勿論、経済優先も必要な時代でもあったから、池田勇人の政策は、全て間違いだったというつもりは無い。 だが、その結果として、アメリカ属国主義が蔓延してしまった。 田中角栄を狙い打ちにしたロッキード事件は、本来なら中曽根に向かうべき物だったのだが、中曽根でなく田中角栄だったという事は、田中角栄のエネルギー自力政策が狙われたという事なのだろう。 自民党の有力政治家は、アメリカに従属しながらも、少しだけ成果を得てはきた。 佐藤栄作の沖縄返還もそうなのだが、あの頃に、マスコミが沖縄返還に対して、佐藤栄作の動き以前から言及していたら、沖縄返還に伴う負の遺産も減っていたと思われるのだ。 韓国との間に持ち上がった『従軍慰安婦問題』で、当時の事情も知らない「戦争を知らない戦争世代」の宮沢喜一首相と、親の7光り政治家で、リベラルを勘違いしている不勉強政治家の河野洋平のコンビは、事情無根の従軍慰安婦強制連行を認めて、謝罪するという愚挙を犯す。 朝日新聞が事情無根として取り消しをしたのだが、この愚挙の影響は大きい。 小沢一郎が自民党を割ったのはこの頃であり、この頃から自民党議員の劣化が急速に進行したのかも知れない。 属国の議員として、宗主国の意向に添いながら、何とか日本の利益を追及をしてきた議員の系譜が(岸、佐藤栄作、田中角栄)この時期に吉田茂、池田勇人、大平正芳、宮沢喜一の属国主義オンリー派と袂を分かつという結果になったのだろう。 それでも亀井静香や山崎拓や古賀誠など、民主主義の根本が判っている政治家は残っていたのだが、今の自民党や公明党議員には、その根本さえも判らない政治家=単なる権力亡者の政治屋しか居なくなってしまったのだ。 改めて言いたい! 日本という国は、先ずジャーナリズムを捨て去り、権力の犬になった醜悪なマスコミ=マスゴミが大威張りで存在し、権力の望むような情報操作をしてから、その完成間際になると、アリバイ作りの為に、表面的な批判を乗せるという事。 さらに、平気で抹殺したい相手に対してのネガティブキャンペーンを行う事も、理解して置かなくてはならない。 予算の実行という面で、実質的に国を動かしている官僚=上級職試験に合格したキャリアと呼ばれる人間達が居る。
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