処刑の時間

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「ぷーへい、捜しに行ってみる?」 「あてはあるのかい?階数は無いとはいえ、ただっ広い建物を無駄に歩き回るのは得策じゃないな」 やっぱりそうだよね。 私が大きなため息を吐いた、その瞬間の事。 突然、大きな音のサイレンが鳴り響く。 思わず肩を震わせ驚くと、座っていたぷーへいがいきなり立ち上がった。 『本日の、処刑の時間になりました』 「しょ……処刑の時間!?」 「もうこの時間……!?」 もう? ぷーへいは、一度経験してる? 私はぷーへいに駆け寄り、ぷーへいに問いかけた。 「処刑の時間ってなに!?」 「たぶん1日1回、およそ30分間ある処刑の時間。処刑される人はいつもは順番なのに、その時だけは無差別に処刑して回ってるんだ」 無差別に処刑!? 頭おかしいんじゃないの!? 私はそう叫びたかった。 だけど叫んだところで何も解決しないのは、痛いほどわかる。 まず優先するべきなのは…… 「ぷーへい!!カイトを探そう!!このままじゃカイトも危ない」 「ここに居たって殺されるだけだ。サヤさんの言う通り、今は動こう」 さすがぷーへい。 クラスで上位をいく賢さ。 即座に理解してくれた。
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