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「亜瑠麻(アルマ)、この国はもう、私たちの力では……。」
「はい…。わかっています、杏華(キョウカ)さん。」
外では激しい魔法戦、銃砲戦が行われている中、国の中心部に置かれた政治機関とされてるこの城の中に二人寂しげな顔をしてお互いに見あっていた
「頼みますよ……?亜瑠麻、この国を。」
「本当に、ご一緒には……?」
「えぇ、私はここでこの戦を見届ける義務がありますから。王妃として。最後までこの国とあります。」
「わかり、ました……。」
「辛い思いをさせてごめんなさい。あなた一人だけに、背負わせて。でもあなたなら、きっとやってくれると信じていますからね。」
「はい、杏華さん。どうかご無事で。」
「亜瑠麻、あなたもですよ。約束を、忘れないで……?」
「……行って、まいります。」
そう言って亜瑠麻と呼ばれた少女は、消えた
仮定を、現実にするために
自分の国をまもるために
幕末へと翔ぶ、最後の準備をするために
その理由を知るのはまた少し先の話……
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