亜留麻

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「あんた、孤児保護施設の陽せんせーだよなぁ?」 「ちょいとあんたんとこのガキ共を売り渡してくれや」 (この人たち…子どもたちを軍兵にするつもり…なんとかして撒かないと施設に戻れない…) 「勘違いじゃありませんか?」 努めて軽く、嘘だとバレないように言った 何か証拠があってつけてきたのなら、ここで突きつけてくる、ないのならすぐに撒ける 「それが勘違いじゃねーんだよなぁ」 「前にあんたがあのボロ商店街に来てるときに八百屋の婆さんと話してるの聞いてよぉ」 「俺はいなかったんだがこいつらが子どもたちがどうとか施設がどうとか話してたのを聞いたらしくてな」 「そうそーう、んで、気配隠して後つけたんだよ。したら子どもが何人もいるじゃねーの」 「これはもう狙うしかねえと思って次の日行こうとしたんだが結界でも張ってだろうなぁ、不思議なことにたどり着けねえ」 「だから今日は合意の上で連れていってもらおうとだなー?ヒヒヒッ」 (言い逃れできそうにない…前にもつけられて気づかなかったなんて自分が情けない……) 「…子どもたちに手は出させません!!」
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