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「それにしても、原田さんの様子がおかしいなぁ」
丞の声にハッとして原田さんに目を向けると、誰とも会話をせず、目線は下のままゆっくりと酒を飲んでいた
「いつもやったら永倉さんや藤堂さんと騒いでるっちゅーのに」
「私が、原因かな」
「まぁそれはそうやろうけど、受け入れてへんとかそういう問題やなさそうなのが気になるなぁ。亜留麻、沖田さんに見つかって屯所につれてこられる前に、原田さんに会ったりしてへん?」
「会ってないと思う。少なくとも、私は見かけてないよ。」
「そか。ほんなら副長に言うて少し調べてみるかな」
「うん、「あーるーまさん!飲んでますか?楽しんでますか?」
お願い、そう言おうとしたとき、顔を赤くした沖田さんが抱きつくようにして話しかけてきた
名字で呼んでいたはずの名前も、下の名前で呼ばれる
「お、沖田さん。はい、楽しんでますよ。みなさん仲が良くて、羨ましいです。」
抱きつくような格好の沖田さんを支えるようにしたまま微笑んで言うと、彼もニッコリと笑った
「亜留麻さんもですよ!仲間なんですから、ね?」
「…はい!」
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