詮索

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「宗次郎兄ちゃん、みて!!あそこ!!屋根の上に誰かいるよ!!」 「!」 (子供に気づかれた…っ。って今宗次郎って…。宗次郎ってまさか、沖田総司……? そんな、こんな早くに会う予定じゃなかったのに…っ!) 「あぁ、ほんとですねぇ…。危ない人かもしれませんよ?皆さんは近づかないほうがいいです。私が行ってきますから。」 「宗次郎兄ちゃん大丈夫なの?気を付けてね?」 「はい、ありがとうございます。」 にこやかに子供たちと話し、こちらにもにこやかに近づいてくる宗次郎と呼ばれた男 でもその顔は子供たちに向けていたものとは違い、冷たい雰囲気を放っている (……固まってる場合じゃない、逃げなきゃっ) そう考えるや否や、屋根から飛び降りてよく知らない場所を己の勘のままに走る ふと振り替えると宗次郎が子供たちに何か言っているのが見えた (追ってくる……!) 直感的にそう考えると目の前にあった別れ道を左に曲がった
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