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「……っ…ッ…」
言葉が一つも出てこなくて、涙ばかりが溢れる。
そうしたら突然、悠先輩が離れた。
直後、肩を掴まれて、そっと振り向かされた。
―――ああ。
もう、駄目。
「~~~っ…」
まだ、理解できていないのに、それでも。
悠先輩のことが、大好きで。
大好きすぎて。
顔を見てしまったらもう、止まらない。
余計なことなんて何も、考えられない。
だって、私はずっと、ずっと。
悠先輩の顔が、真正面から見たかった。
悠先輩の瞳にもう一度、映りたかった。
「…会いたかった、ずっと」
私も。
私も、悠先輩に会いたかった。
会いたくて会いたくて会いたくて会いたくて、
死んでしまいそうだった。
悠先輩が、恋しくて。
本当に。
本当に―――
「顔、見たかったっ…」
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