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香澄と迎えに来た陽斗くんを見送ってしばらく外を眺めていた。
二人の後をずぶぬれで歩くのは二人が罪悪感を感じてしまうだろうと少し時間稼ぎをしていた。
雨は激しく叩きつけるように降り続ける。
ベランダのコンクリートに当たり跳ね返ってまた落ちる。
困ったな。
お母さんは仕事だし、お迎えを頼める人はいないし。本当に濡れるしかないかな。
弱まりそうにない雨に覚悟を決めて帰る準備を始めた。
玄関へ着くとバチャバチャ音をたてて雨が叩きつける音とアスファルトを濡らしたにおいがする。
蒸した熱が身体を包み気持ち悪い。
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