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ついに、雹と一十三の対決の朝を迎えた。
白川は、掛かってきた電話に出る。
「武です。ちょっと、会って話がしたいんですがね」
いつもながら、ふざけてるのか、真面目なのか、分からない男だ。
「分かった。山王会本部屋敷に来てくれ。そこで話を聞こう」
「沖田さんと平井さん、居ます?」
「ああ。二人はいつも俺の傍にいるよ」
「結構。三人だけに話しておきたいんです。時間は、昼十二時という事で」
「ああ。今日の雹と一十三ちゃんの試合、あんたも見るんだろう?」
「ええ。特等席でね」
「そうかい。じゃあ、待ってるぜ」
「それじゃ」電話が切れる。
こんな時に、重要な話なのか?
白川の頭の中は、雹と一十三の試合の事で一杯だったのだ。
武道マニアの白川にとって、
映画『化物~けもの』の続きが気になって仕様が無いのである。
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