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「ヨシキさん、
今日の遁甲は見た?」
「あっ!」
「一番大事な所だから
忘れないでね」
「そんなのも知らないで
やっているとか言う?
ダメじゃん」
そう呆れたように言われて
ヨシキは隣の男を見た。
事務所がかき集めたと言う
占い師の中で、
この体格のいい男イダは、
何かと言うとヨシキに絡んで、
今日も来なくていいのに、
朱里に刻盤を
習っていたヨシキを
のぞきに来ていた。
もう一人のモモエと言う
年配の女性占い師は
カツラと険悪になっていた。
言わなければいいものを
言ってしまうモモエは、
似たような性格のカツラと
合うはずもなく、そんな中で
朱里はぼやく毎日だった。
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