第6話 隣の芝生…

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秋が深まって来た。 セイタカアワダチソウの先が 少しずつ黄色く色付いて来た。 朱里の家の犬は この葉が大好きで、 散歩に出ると必ず食べて、 怒られている。 「うりゃぁぁ~! なんでそんなもの 喰うんじゃぁ~」 毎回追いかけられては 懲りもせずに、 むしろ嬉しそうに 尻尾を振っている犬を 見ると怒る気も 失せると言うものだ。 ちなみにリードで 繋がれた犬を追いかけても 意味がないことに 朱里も気が付いていない。 犬は走る事が出来て 喜んでいるが、 朱里は息を切らして ため息をつく、のが いつもの事だった。
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