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“こんな変なオバサンに
何があると言うんだか。
まぁ、いいや、
無視しちゃえ~。
そう言えば、カーリーって、
あのエジプトの
壁画みたいなのだったかな”
ひと暴れして疲れを
覚えながら朱里は思った。
朱里は他人の顔を覚えるのに
苦労するタイプで、
時間や曜日で入れ替わるような、
この場所で出会う同業者すら
よく覚えていない。
皆、本名は使わずに
雅号や好きな名前で
登録する中で、
ヨシキが言った
そのカーリーなる人物は
印象に強かった。
確か髪の毛は普通だったけど、
アイラインが太くて
口紅が真っ赤で、と
思い返してみる。
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