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こういう場合、
残っている占い師が
声をかけて、
自分の所に
連れて行く場合もある。
朱里は自分よりも
上座にいる人の動きを待った。
だが今日に限って
誰の靴音もしなかった。
“何だ?みんなで
お昼に行っちゃったのかな。
仕方ないなぁ。
ん~、出ないと
いけないかなぁ~、
でも面倒くさいなぁ、
必殺技を使うかぁ。
そうしよう”
ぶつぶつと
独りで言い訳しながら
必殺技、
すなわち居留守を
決め込むことで
朱里は関与しないことにした。
カーテン越しに感じる
若い波ともう一つ、
何かが流れている気がする。
その流れはあまり
質が良いとは
言い難いものだった。
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