第6話 隣の芝生…

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「あぁやって いつも横取りされちゃうんです」 「へ?」 ぼそっと言われて 朱里は表情を引き締めた。 前に座るおとなしい子は 少し俯き加減で続けた。 「先に私が来て 彼に見てもらったんです。 その話をしたら、 会いたいって言って強引に。 何も占ってほしいような 事もないのに」 「は?はぁ」 いまだにこういった間柄って あるんだな、と朱里は思った。 人が動物と同じような頃から、 おそらくやっていたであろう 上下関係は 遺伝子にインプット されているに違いない。 が、納得しても 仕方がないので 取敢えず、年齢と 生まれた月を聞いてみた。
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