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その姿を見送りながら
ヨシキが言った。
朱里は偶然とはいえ、
お客を横取りしたような状態、
でもお金は
もらってないけれど、に
なってしまったので
少しだけ身構えた。
「朱里さん、
隣の芝生って
何でしたっけ?」
「は?」
聞かれていたことに
驚いた朱里にヨシキは
手を打って元気よく言った。
「あぁ!そうだ。
こうですよね。
隣の芝生はよく客喰う柿だ、
でしたっけ?」
“… なんか嫌だな。
それってホラーだろ”
朱里は苦笑いを浮かべて
みせただけだった。
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