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学業修了して
幾ばくもなさそうな
年齢のヨシキは
何処となく
幼さが感じられるところが
女性陣に受けるのだろう。
だが朱里の場合は
ヨシキを見て、家の犬を、
人懐こくて
あまり番犬にはならない、
連想してしまうので
つい、
お座り!と言いたくなり、
苦笑いを堪えるのに
苦労していた。
もちろん本人には
内緒だが、
勘良いヨシキは
気が付いたように
朱里を見ていた。
「朱里さん、もしかして
なんか、笑ってます?」
「え?えぇっと…」
「口端が上がってますよ」
ヨシキも判っているのか
笑いながらそういうのに、
内心どうするか、と
考え込んだ朱里の耳に
元気な声が聞こえた。
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