第6話 隣の芝生…

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「よっちゃん~! 先に食べて来ちゃったよ。 ほんとに残念。 せっかくお昼一緒にって 思っていたのにぃ」 そう言って 昼食から戻って来た三人に ヨシキは平謝りしていた。 その様子を、朱里は 歩道と植え込みの境の 手すりに座って、 じっと眺めていた。 「何だろうな、 変な感じがする」 そう思って目を閉じた。 神社などで見かける、 ギザギザの紙、御幣が見えた。 それを誰かが振り回している。 暗い部屋の中に 浮かんで見える緑の榊、 まっすぐに伸びるろうそくの炎、 白い装束。 「朱里さん?大丈夫ですか?」 いつの間に戻って来たのか、 心配そうに見下ろすヨシキを 朱里はじっと見上げた。 このせいか、そう思った。
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