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ヨシキも子供の頃には
そう言った物を
見る方だった。
だが言えば言っただけ
気味悪がられ、
親には嫌がられで、
いい事は何もなく
逆に、祖父の血を引いたと、
当たり前なのに、
怒られる始末だった。
見えるから言う、
言えば嫌がられる。
そんな理不尽な仕打ちに
ヨシキも心が
折れかけた事がある。
だが、そこにいる朱里は
なんという事もないように、
さらりと言い、
その陰に、
いったいどれほどの
苦い思いを
して来たのかを考えた。
だが、同時に
それを思いやるには、
まだ自分は若いのだと
言う事だけは
なんとなく判った。
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