第7話 かぶせ物

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「お名前は?」 「アヤカ、えっと、これ!」 齢を指で示して少女は にっこりした。 聞かなくとも、 その言動から ある程度の生まれ星は 当たりが付くが、 ワンフレーズのように 答える少女は、 その生まれ星に相応した 口達者さを披露してくれて、 思わず朱里の笑みを誘った。 この齢の生まれ星は、 口から生まれた、と 言い換えられるほどに 話す事がうまく、 それで災いも引き寄せる 性質を持っていた。 でもそれを補うように、 可愛らしさを与えられても いるので、憎むに憎めない。
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