第7話 かぶせ物

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“うは~、来たぁ~。 なんで外まで 付いて来るかなぁ。 私のお客じゃぁないのにぃぃ” そう心に呟きつつも 決して口は開かずに、 言える訳もないのだが、 朱里は黙っていた。 三人でしばらく黙って 見上げていたが、 沈黙に 耐えきれなくなったのか、 先に母親の方が口を開いた。 「あの、占い師さん。 こう言ってはなんですけど、 あの、カーリーさんと言う方は 本当に当たりますか?」 またその名前か、 朱里はそう思った。 この頃、カーリーという名の 占い師に対する評価が 二分していると 事務方がぼやいていたのを 小耳に挟んでいた。
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