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「実際に会った事はないけれど、
あの疾患持ちかもしれない。
あれはどうしようもないかも。
付ける薬がないって言うしなぁ」
前職で
心のケアを担当していた頃に
取敢えず本で習った奇妙な
病質の事を思い出しながら
思わずため息をついた。
その病質の判断の難しさは
治療方法に匹敵する。
改善の見込みがないとさえ
言い切る本もあったくらいだ。
朱里は医者ではないので
本当に彼女がその病質なのか、
わからずに言い出せずにいた。
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