第7話 かぶせ物

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それにぶつくさ小さな声で 文句を並べ始めたヨシキは、 それでも覚悟したように マリさんとの件を言い始めた。 それはノロケにも聞こえて、 次第に聞くのが 面倒臭くなってきた朱里は ふと思った。 “こいつも絶対、 被っているよなぁ~。 ちょっと色付きみたいだけど。 ま、恋っていう奴に被られたら 周りが見えないからいいかぁ” 朱里は苦笑いと共に、 締まりのない表情の ヨシキを眺めていた。 了
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