第8話 その後に…

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「朱里さん、 逃げたら駄目ですよ! あと十分は受け持ち時間 なんですからね」 何時になく 強い口調のヨシキに、 恨みがましい目で応えて 朱里はため息をついた。 朱里は こういった場所が嫌いで、 満員電車すら 気絶しかけるくらい 人の集まる所が怖かった。 もう少し詳しく言えば、 そこに付いて来る おまけが嫌いなだけだった。 特に今日のように、 ヨシキがぴったり付いていると、 見えるわ、見えるわ、 眼鏡を外したくなるほどだった。 「うはぁ~来た~。 はぁ~、見たくな~いぃ」 「え?」 「あ、いえ、すいません。 こちらの事です」
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