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いつものボヤキが
出てしまって、
慌てて言うとお客さんは
笑ってくれたものの
朱里は気を引き締めた。
ここに居並ぶ
大勢のお客さんは、
実の所、大半が
同業者なのだった。
イベント名の
“いやしてフェア”
なんて誰が付けたものか、
占い師にとっては
癒されるどころか、
気持ちが休まらない、
恐怖のイベントなのだ。
プロから
駆け出しまで様々だが、
自分にはない鑑定の仕方、
接客の仕方を学びに
やって来るイベントでも
あるので、
朱里も
それ相応にせねばならず、
さらなるストレスに
見舞われながらも、
神妙な顔つきで
鑑定をするしかなかった。
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