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「あ、フリーマーケットやってる。
ちょっと行ってみようかな」
「あの、先ほどの方ですよね」
「んえ?」
一歩踏み出そうとした時に
かけられた声に朱里は
ゆっくりと振り返った。
まるで見つかって
バツが悪そうな感じの
朱里の前に、
先ほどの若い二人が
笑って立っていた。
朱里は慌てて頭を下げた。
「あ、先ほどは失礼しました」
「いいえ。
驚いちゃっただけですから。
それにしても良く判りましたね」
「へ?」
笑顔が魅力的な女性は、
自分でもおかしいなと
思っていた矢先の事だった、
と言い、
立って話すのも疲れるので、
ベンチに腰かけた。
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